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Mステ出演のTWICEに「太った」の声——実際はどうなのか

Author

Michael Gray

Published Jul 19, 2026

MステージでパフォーマンスするTWICEのイメージ

K-POPグループTWICEが日本のテレビ音楽番組「ミュージックステーション(Mステ)」に出演するたび、SNS上ではさまざまな反応が飛び交う。その中でも特に注目を集めるのが、メンバーの体型に関するコメントだ。「TWICEのメンバーが太った」というキーワードが検索トレンドに浮上し、ファンと批判者のあいだで激しい議論が繰り広げられることがある。

こうした反応はなぜ起きるのか。そしてそれは本当に事実に基づいたものなのか——今回はMステとTWICEをめぐる体型批判の実態を、ファン心理や芸能界の背景も含めて丁寧に読み解いていく。

Mステ出演のたびに繰り返される「体型」への言及

「ミュージックステーション」はテレビ朝日系列で放送される日本を代表する音楽番組で、国内外問わず多くのアーティストが出演する。視聴率も高く、出演すること自体がひとつのステータスとなっている。TWICEはその人気から何度もMステに出演しており、そのたびに大きな話題を呼んできた。

問題は、出演後にSNS——特にX(旧Twitter)やYahoo!知恵袋など——に「TWICEのあのメンバー太った?」「Mステ見たけど体型が変わった気がする」といったコメントが続出することだ。こうした投稿は短期間で拡散し、トレンド入りすることもある。

ただし、冷静に考えると、これはTWICEだけに起きている現象ではない。日本の芸能界でも、韓国のエンタメ業界でも、女性アイドルの体型変化は常に注目の的にされてきた。むしろ問題は、その「注目」が批判や否定的な感情と結びつきやすいという点にある。

実際のTWICEメンバーの体型は「太った」のか

TWICEメンバーのステージ上での様子

まず、事実確認から入ろう。TWICEはデビュー(2015年)から活動を続ける中で、メンバー全員が成人し、当然ながら体型にも変化が生じた。10代のデビュー当初と比べれば、体つきが変わって当然だ。それを「太った」と表現するのは、医学的・生理学的に見ても誤解を含む。

成人女性の体は、20代にかけて自然にシルエットが変化する。これは健康の証であり、異常でも問題でもない。実際、TWICEのメンバーたちは今もダンスを含む激しいパフォーマンスを日常的にこなしており、体力・体幹ともにプロアスリートに近いレベルが求められる。

また、テレビ映りと実際の体型には差がある。カメラのアングル、照明の当て方、衣装の素材やデザイン——こうした要素が複合的に映像の印象を左右する。「テレビで太って見えた」は、映像技術的な要因によるものである場合が少なくない。

なぜこのような「体型批判」が拡散するのか

SNSで体型批判が広まりやすい背景には、複数の要因がある。まず、「アイドルは細くあるべき」という固定観念が根強く残っていること。日本でも韓国でも、アイドルのビジュアルに対する基準は依然として厳しく、少しの変化でも「変わった」と感じさせてしまう。

次に、注目を集めやすいコンテンツの性質だ。SNSでは感情を刺激する投稿ほど反応を集めやすい。「○○が太った」「○○が変わった」という投稿は、賛否を問わず人を反応させる力を持っている。意図的かどうかにかかわらず、こうした投稿はアルゴリズム的に拡散されやすい構造がある。

さらに、ファンダム内の一部に見られる過剰なルッキズム(外見主義)の問題もある。応援しているはずのグループのメンバーに対して体型コメントをする行為は、本人やほかのファンを傷つけることにもなりかねない。TWICEのファンコミュニティ「ONCE」の多くは、こうした批判に対して毅然と反論しているのが実情だ。

「太った」という言葉が持つ影響力

「太った」という言葉は、日常的に使われる表現でありながら、当事者にとっては想像以上の重みを持つことがある。特に芸能人やアイドルはパブリックな存在であるため、体型への言及がそのままパブリックな評価として広まってしまう。

韓国の芸能界では、体型管理のプレッシャーが特に強いと言われている。デビュー前からの体重管理、デビュー後も続く外見への厳しい目——こうした環境の中でアイドルたちは活動している。心理的な負担が大きいことは想像に難くない。

日本でも、芸能人の体型変化がニュースになることは珍しくないが、近年はこうした報道や発言に対してより批判的な視線が向けられるようになってきた。ルッキズムや体型差別を問題視する声は、若い世代を中心に確実に広がっている。

TWICEを取り巻く日本でのメディア環境

日本でのTWICEのファンとのコンサート風景

TWICEは日本でも非常に高い人気を誇り、日本語シングルのリリースや日本ドームツアーの開催など、長期にわたって市場を開拓してきた。日本のファンとの関係は深く、Mステへの出演は日本での露出において象徴的な意味を持つ。

日本のメディアにおいて、TWICEはビジュアルグループとしての側面を強調されることも多い。それ自体は珍しいことではないが、ビジュアルへの高い期待値が、外見変化への過剰な反応につながる一因にもなっている。

とはいえ、日本のファンメディアやK-POP専門メディアの多くは、体型批判に対して否定的な立場を取ることが増えてきた。「アーティストとしての実力や表現力で評価すべき」という論調が徐々に主流になりつつある。

ファンが声を上げる理由——「体型批判は応援ではない」

Mステ出演後に体型コメントが飛び交うたび、TWICEのファンたちは積極的に反論してきた。「体型で人を評価するのは失礼だ」「そのようなコメントはファンとは言えない」といった声が、ハッシュタグとともに広まることも多い。

こうしたファンの動きは、単なる防衛反応ではなく、アイドル文化そのものを変えようとする動きの一部とも言える。アーティストを「作品」や「商品」として消費するのではなく、ひとりの人間として尊重するという意識が、特に若いファン層の間で根付きつつある。

ONECEと呼ばれるTWICEのファンダムは世界規模で活動しており、外見批判に対する対応も組織的かつ迅速だ。SNS上での批判投稿に対してファクトベースで反論し、時には公式アカウントへの報告まで行うケースもある。

アイドルと体型管理——K-POP業界の現実

K-POPアイドルの過酷な体型管理については、これまでもさまざまな元練習生やアイドル自身が証言してきた。過度なダイエット、1日1食以下での生活、事務所からの体重制限——こうした実態はSNSや書籍、ドキュメンタリーを通じて少しずつ明らかになっている。

TWICEが所属するJYPエンターテインメントは、業界の中でも比較的メンバーの健康管理を重視していると言われている。それでも、グループ全体として常に高いパフォーマンス水準を維持しなければならないプレッシャーは変わらない。

近年、TWICEのメンバー自身がインタビューや配信の中で「自分らしい体型でいたい」「昔より体を大切にしている」と語る場面も見られるようになった。これはファンにも好意的に受け止められており、健康的なアイドル観を発信するという意味でも注目される。

ルッキズムと社会:私たちが見直すべき視点

「Mステ TWICEが太った」という検索キーワードが示すのは、単なる外見への興味以上に、私たちの社会が体型に対してどのような価値観を持っているかという問いでもある。痩せていることを美徳とし、体型変化を「劣化」として語る文化は、アイドルだけでなく社会全体に影を落としている。

特に若い女性にとって、アイドルのイメージは自己評価の基準になりやすい。アイドルへの体型批判が普通のこととして行われれば、それを見た一般の人々にも「太ることは悪いこと」というメッセージが無意識のうちに伝わる。

そういった意味でも、芸能人への体型コメントを「軽い話題」として流すのではなく、そこに潜む社会的な問題意識を持つことは、メディアリテラシーとしても重要だ。

まとめ:Mステ出演TWICEの「体型議論」から見えるもの

Mステに出演したTWICEに対して「太った」という声が上がるたびに、そこにはいくつもの層の問題が絡み合っている。映像的な誤解、根強いルッキズム、SNSの拡散構造、K-POP業界のプレッシャー、そしてファンとしての倫理観——それらが複雑に絡み合った現象だ。

TWICEのメンバーたちは今日も世界中でパフォーマンスを続け、ファンを熱狂させている。彼女たちの体型が「変わった」かどうかではなく、その表現や音楽にどれだけの力があるかが、本来問われるべきことではないだろうか。外見ではなく実力を、批判ではなく応援を——それが真のファン文化への第一歩だと言える。